問題点
xrdp を利用すると Windows から Linux など他の OS に対してリモートデスクトップ接続ができます。ただ、再接続した際に新しいセッションを張るため作業中だったセッションに再度接続したい場合に不便です。ちなみに、Windows 同士なら mstsc /console 、mstsc /admin でコンソール・セッションに、tscon
原因
Ubuntu / Lubuntu 14.04 LTS, 16.04 LTS, 18.04 LTS あたりの環境で確認した限り、デフォルトでは Xvnc セッションを利用して RDP 接続をした場合、規定で tcp/5910 を利用していることが分かります。
$ sudo netstat -anop | grep 5910 tcp 0 0 127.0.0.1:5910 0.0.0.0:* LISTEN 1511/Xvnc off (0.00/0/0) tcp 0 0 127.0.0.1:5910 127.0.0.1:33455 ESTABLISHED 1511/Xvnc off (0.00/0/0) tcp 0 0 127.0.0.1:33455 127.0.0.1:5910 ESTABLISHED 2955/xrdp off (0.00/0/0)
RDP だから tcp/3389 じゃないの?とお思いかもしれませんが、xrdp ではセッションを選択できるようになっており既定では Xvnc を起動して RDP 接続しているため、同じセッションに接続するためには Xvnc の利用ポートを指定してあげる必要があります。
対策
xrdp.ini の [xrdp1] セクションにある port=-1 となっている箇所を port=ask に変更の上、xrdp サービスを再起動します。この状態で RDP 接続を行うと以下のように接続時のダイアログに port の項目が指定できるようになりますので、上記で確認した Xvnc の利用ポートを指定することで同じ画面に接続することができます。

xrdp を利用したリモートデスクトップ接続時に port に Xvnc セッションポートを指定することで同一セッションに接続できます。
xrdp.ini の編集
$ sudo vi /etc/xrdp/xrdp.ini
変更前の xrdp.ini
[xrdp1] name=sesman-Xvnc lib=libvnc.so username=ask password=ask ip=127.0.0.1 port=-1
変更後の xrdp.ini
[xrdp1] name=sesman-Xvnc lib=libvnc.so username=ask password=ask ip=127.0.0.1 port=ask
サービス再起動
$ sudo /etc/init.d/xrdp restart
$ sudo /etc/init.d/xrdp restart * Stopping RDP Session manager [ OK ] * Starting Remote Desktop Protocol server [ OK ]
トラブルシューティング
リモートデスクトップ接続時に同じポートを指定することでいつでも同じ画面に接続できることを確認してみてください。指定ポートが分からない場合は下記コマンドで Xvnc プロセスが LISTEN しているポートを確認すると良いでしょう。Ubuntu 系では tcp/5911 を利用していることもあるようですね。
$ sudo netstat -anop | grep Xvnc
$ sudo netstat -anop | grep Xvnc tcp 0 0 127.0.0.1:5910 0.0.0.0:* LISTEN 1511/Xvnc off (0.00/0/0) tcp 0 0 127.0.0.1:5911 0.0.0.0:* LISTEN 1817/Xvnc off (0.00/0/0) tcp 0 0 127.0.0.1:5910 127.0.0.1:33455 ESTABLISHED 1511/Xvnc off (0.00/0/0) ...