SuperMicro のマザーボードで発生する POST 時の IOH overheating 対策

概要

X8DTL-iF というマザーボードを利用しています。BIOS 起動後に IOH overheating と表示されて起動できないことがあります。起動できればその後は安定動作するのですが、気になるので対策することにしました。

最新の BIOS B16 に更新してみましたが効果はありませんでしたのでソフトウェア的なバグというよりは物理的に放熱不足の箇所があることが原因と想定しました。

原因

X8DTL-iF 以外にも SuperMicro のマザーボードでこのアラートメッセージが表示されることがあるようです。lm-sensors と psensor をインストールし状況を確認すると intel5500-pci-00a3 が 98°C と非常に熱い状態です。コンデンサが壊れるのではないかと心配になる温度です。

$ sensors
w83627dhg-isa-0a10
Adapter: ISA adapter
Vcore:        +0.86 V  (min =  +0.00 V, max =  +1.74 V)
in1:          +0.82 V  (min =  +0.62 V, max =  +0.96 V)
AVCC:         +3.33 V  (min =  +2.98 V, max =  +3.63 V)
+3.3V:        +3.33 V  (min =  +2.98 V, max =  +3.63 V)
in4:          +1.10 V  (min =  +1.03 V, max =  +0.38 V)  ALARM
in5:          +0.84 V  (min =  +0.03 V, max =  +1.86 V)
in6:          +0.83 V  (min =  +1.59 V, max =  +1.92 V)  ALARM
3VSB:         +3.36 V  (min =  +2.98 V, max =  +3.63 V)
Vbat:         +3.04 V  (min =  +2.70 V, max =  +3.63 V)
fan1:           0 RPM  (min = 1318 RPM, div = 128)  ALARM
fan2:           0 RPM  (min = 2109 RPM, div = 128)  ALARM
fan3:           0 RPM  (min = 1054 RPM, div = 128)  ALARM
fan5:           0 RPM  (min = 3515 RPM, div = 128)  ALARM
temp1:        +38.0°C  (high =  +5.0°C, hyst = +117.0°C)  sensor = thermistor
temp2:        -50.5°C  (high = +80.0°C, hyst = +75.0°C)  sensor = thermistor
temp3:        +35.0°C  (high = +80.0°C, hyst = +75.0°C)  sensor = thermistor
cpu0_vid:    +0.000 V
intrusion0:  ALARM

coretemp-isa-0000
Adapter: ISA adapter
Core 0:       +31.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 1:       +31.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 9:       +29.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 10:      +28.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)

intel5500-pci-00a3
Adapter: PCI adapter
temp1:        +98.0°C  (high = +100.0°C, hyst = +95.0°C)
                       (crit = +110.0°C)

coretemp-isa-0001
Adapter: ISA adapter
Core 0:       +29.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 1:       +29.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 9:       +29.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 10:      +32.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
対策前の状況

対策前の状況

対策

物理的に触ってみて熱いところを探しました。チップセットがむき出しなので触ってみるとやけどしそうな感じにあつくなっている箇所があります。このチップをヒートシンクで冷やしてみることにします。

チップセットの上には PCI スロットがあるので高さが 8mm くらいまででないとスロットが利用できなくなる可能性があるので、高さが低く正方形のものを探しました。Amazon でもアルミや銅製のものなど様々な種類が手頃な価格で入手できます。私が購入したのは uxcell の冷却フィン 22mmx22mmx6mm と 20mx20m の両面テープです。果たして効果の程は―


開封

Amazon Prime だと土曜日の夜に買って翌日、日曜日の夕方くらいには届くので便利です。ここ最近はクロネコヤマト以外の運送業者さんが運んでくることもあるように思います。
さて、開封していきます。パッキングを解くと小さなヒートシンクと両面テープが入ってます。

開封

開封

開封後の状況

開封後の状況

両面テープの貼り付け

初めから熱伝導両面テープが貼り付け済みの製品もありましたがこのサイズでは存在していませんでしたのでこんな感じで貼り付けておきます。シートの厚みはほぼ考慮に入れる必要はなさそうです。

ヒートシンク裏面に両面テープを貼り付け

ヒートシンク裏面に両面テープを貼り付け

ヒートシンク取付

取付前はこんな感じでチップが見えている状態です。これが 98°C とかになっています。なお、電源を落とさず稼働した状態のままペタっと貼り付けました(笑)

X8DTL-iF intel5500 チップセット熱対策前

X8DTL-iF intel5500 チップセット熱対策前

取付後はこんな感じでヒートシンクがチップを冷やしています。すぐに熱を持ち始めたので吸収してくれていそうな手ごたえがあります。

X8DTL-iF intel5500 チップセット熱対策後

X8DTL-iF intel5500 チップセット熱対策後

結果

早速、温度センサーの状態を確認します...お、78.5°C に下がっています!まだまだ熱いのですけど 80°C 前後で安定しています。98°C からこれだけで約 20°C 近く改善されました。ここで OS をシャットダウンし、BIOS 投入時の IOH overheating 事象が改善するか?を確認します。60秒くらい置いてから電源を入れなおすと「ピピッ、プー」っと正常なビープ音とともに事象が回避されました。結果としては事象の回避に成功したといえます。

$ sensors
w83627dhg-isa-0a10
Adapter: ISA adapter
Vcore:        +0.85 V  (min =  +0.00 V, max =  +1.74 V)
in1:          +0.82 V  (min =  +0.62 V, max =  +0.96 V)
AVCC:         +3.34 V  (min =  +2.98 V, max =  +3.63 V)
+3.3V:        +3.33 V  (min =  +2.98 V, max =  +3.63 V)
in4:          +1.10 V  (min =  +1.03 V, max =  +0.38 V)  ALARM
in5:          +0.82 V  (min =  +0.03 V, max =  +1.86 V)
in6:          +0.82 V  (min =  +1.59 V, max =  +1.92 V)  ALARM
3VSB:         +3.36 V  (min =  +2.98 V, max =  +3.63 V)
Vbat:         +3.04 V  (min =  +2.70 V, max =  +3.63 V)
fan1:           0 RPM  (min = 1318 RPM, div = 128)  ALARM
fan2:           0 RPM  (min = 2109 RPM, div = 128)  ALARM
fan3:           0 RPM  (min = 1054 RPM, div = 128)  ALARM
fan5:           0 RPM  (min = 3515 RPM, div = 128)  ALARM
temp1:        +39.0°C  (high =  +5.0°C, hyst = +117.0°C)  sensor = thermistor
temp2:        -56.5°C  (high = +80.0°C, hyst = +75.0°C)  sensor = thermistor
temp3:        +35.5°C  (high = +80.0°C, hyst = +75.0°C)  sensor = thermistor
cpu0_vid:    +0.000 V
intrusion0:  ALARM

coretemp-isa-0000
Adapter: ISA adapter
Core 0:       +29.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 1:       +28.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 9:       +29.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 10:      +25.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)

intel5500-pci-00a3
Adapter: PCI adapter
temp1:        +78.5°C  (high = +100.0°C, hyst = +95.0°C)
                       (crit = +110.0°C)

coretemp-isa-0001
Adapter: ISA adapter
Core 0:       +28.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 1:       +27.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 9:       +27.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
Core 10:      +30.0°C  (high = +85.0°C, crit = +95.0°C)
対策後の状況

対策後の状況

考察

高さ 6mm は PCI スロットと干渉することもなく両面テープの厚みを考慮しても 7mm くらいに収まっており満足のいく結果です。今回は 22mx22m の正方形のヒートシンクを利用していますが、取付時にすこし斜めに貼ってしまったのが反省点です。貼りやすさや効果を考えるとヒートシンクのサイズは、25mmx25mm くらいのほうがちょうど収まりがよく効果ももう少し高くなるかもしれません。参考にしていただければ幸いです。

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